坂本九の遺作かつ泣ける定番合唱ソング『心の瞳』、実は中学校の音楽の先生が大活躍した裏側があった!

『心の瞳』という曲はご存知でしょうか?ご存知なくても、1985年の御巣鷹山の日航機墜落事故でお亡くなりになられた坂本九については知らない人がいないと思います。

『心の瞳』は、坂本九が1985年に遺した人生最後の楽曲かつ、1990年代に主に中学生向けの楽曲集に掲載されてから、全国で歌われている泣ける合唱曲です。

自分も2006年に中学生だったころ、この曲を合唱コンクールで歌いました。とは言っても、坂本九の遺作であるということは知名度がないのが残念といったところです。

中学校音楽教師・長谷川剛がカセットテープを元に合唱曲へ

中学で音楽を教える長谷川剛(たけし)(50)が、死の直前に収録したラジオ番組を聴いた。「歌に不思議な力がある。子どもたちに歌わせたい」と思い立った。放送の録音テープを聞き直し、合唱曲に仕立てた。

当時勤務していた千葉県市川市内の中学で生徒に歌わせ、翌86年3月の卒業式にも使った。このとき、保護者が録音したテープを柏木へ送る。

同年7月、柏木から手紙が届いた。「皆様の心の中に坂本九がずっとずっと生き続けて下さることが出来たら……とても幸せです」。「心の瞳」が入ったレコードも同封されていた。

長谷川の手書きの楽譜はコピーされ、近隣の中学に広まっていく。何人もの手を経て数年後、出版社にも渡り、当時東京都内の中学に勤務していた洗足学園音楽大准教授、滝口亮介(59)が編曲。合唱曲集などが93年に出版され、全国に広まる。中学の音楽の教科書にも載った。

朝日新聞「(上を向いて歩こう 坂本九生誕70年:5)遺作「心の瞳」 歌い継がれ /神奈川県 」(2011年12月10日)

朝日新聞の神奈川県版に掲載されていた記事をたまたま見つけたのですが、こんなドラマが実際にあるとは想像もつきませんでした。

この記事を読んでいる中学生の方に伝えたいのですが、ぜひともこの曲をきっかけにJAL123便の御巣鷹山の事故のことを知ってほしいと思います。

『心の瞳』は、123便に搭乗した当日に、NHKでのラジオ番組の公開録音で坂本九が死去する寸前に歌っていた曲です。『沈まぬ太陽』という小説でも取り上げられていますが、当時のJAL(日本航空)は経営的にも無理をしており、その上、社内のコンプライアンス(法律・モラルをしっかりと守ること)体制もあまりありませんでした。そのような中で起きた事故で、改めて公共交通機関における “安全” を意識してほしいと思っています。

「音楽は世界を変える」という『うたプリ』の七海春歌ではないですが、やはり多くの人々に愛されていた楽曲が、坂本九最後の遺作になったのは本当に皮肉なことをしてくれたと思っています。自分自身、この曲を聞くと、中学生の頃の多感な時期の思い出が自然と湧き上がり、「音楽は世界を変える」というのが本当にわかります。

天国の坂本九大先生は、いろんなことが起きる中学生が『心の瞳』を歌っていることはどのように思っているのでしょうか?

ちなみに、『心の瞳』は夏川りみさんやつるの剛士さんもカバーしています。実際の楽曲はLINE Musicなどでも聞くことができるので聞いてみてください。

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