WEBマンガ「メンヘラちゃん」の書籍版がいろいろな点で素晴らしかった

琴葉とこ氏のWEBマンガ「メンヘラちゃん」の書籍版を読みました。残念ながら、「メンヘラちゃん」を知ったのが、つい先日で、単行本発行に伴い、今年の9月をもって、稲葉とこ氏のサイト「K.」から「メンヘラちゃん」のWEB版を読むことができなくなりました。しかし、ものすごく表現しづらいであろう「鬱」という概念をうまく表現していて、とても素晴らしいマンガでした。

あらすじとしては、体も心も元気な中学生「けんこうくん」が、体が弱い「病弱ちゃん」、うつ病の「メンヘラちゃん」という女の子に、学校のプリントを渡しに行きつつ、彼女らの自宅を訪ね、メンヘラちゃんが、けんこうくんや病弱ちゃんのサポートで、いかに鬱を乗り越えていくのかというのを、上下2巻でストーリーが展開していく物語です。

一般的な鬱というと、常にヤル気がなくなり、死にたくなくても自殺願望が湧いてしまう、と言われているのですが、正直、「メンヘラちゃん」を読むまで、感覚として全くわかりませんでした。「メンヘラちゃん」では、メンヘラちゃんが、常にヤル気がなく、いつも死にたくなる、という症状を、琴葉とこ氏が、的確に”マンガ”というツールを生かして表現されていました。

「鬱」というテーマを取り上げつつ、3人の中学生が「初恋」、「高校受験」を経験し、人間的に成長するのですが、このバランスが非常に良い。メンヘラちゃんが、一生懸命、前に進んで生きようとする姿が、とても印象に残りました。

読了感としては、今まで考えていた鬱への考え方が変わり、自分自身考えされられました。

読む前に、著者である琴葉とこ氏のことをよく知ってしまうとbiasがどうしてもかかってしまい、作品をうまく捉えられない恐れがあるので、最小限に留めておきますが、彼女は、現役の女子高生です(ツイッターを見たら大学合格したみたいです。おめでとうございます)。中学時代にWEBにアップロードしたマンガが、出版社の目に止まり、2年間かけて書き直したのが今回の「メンヘラちゃん」です。

個人的に、今までマンガをあまり読まない方でも、ぜひ一度手を取って読んでいただきたい、それが「メンヘラちゃん」です。読み終えた後、読者の中にある鬱という概念がおそらく変わると思います。

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